No.35 2006年 春号 2006.03.01発行

木の花と出会う

日本人が春に最も関心のある花といえば桜ではないでしょうか。桜情報に一喜一憂し桜が終われば新緑へと心が移っていきますが山や林の中など目立たないところでも懸命に花を咲かせている木々があるのです。特に山を歩いている時など視線が足元ばかりになりがちですがたまには顔を上げて頭の上の景色を見てみましょう。思いがけない花と出会うかもしれません。

ズミ
ズミ「ズミ」の花ってご存知ですか?別名「コナシ」といいその名のとおりヤマナシの花より一回り小さくて白い桜のような花ですが蕾のときはピンク色でとてもきれいです。散策の途中に意外な場所で満開のズミに出会うとちょっと得した気分になります。入笠山付近にはズミの群生が多く花期が日本スズランの咲く頃と重なるので足元のスズランの甘い香りが漂う中で満開のズミを楽しむことが出来ます。清里美しの森にも群生していて新緑の優しい緑の中、ピンクと白の花が揺れている道は心なごむ素敵なハイキングコースです。


ヤマナシ
ヤマナシの花名前からして山梨と縁が深い木ですが今では長野県に多くこの辺りでは清里付近に見られるだけになりまた。有名なのは野辺山の古木で樹齢200年以上といわれています。畑の真中にどんと一本立っています。花は桜と似た白い花で5月中旬頃が見頃です。梨の原種で実を付けます。そのままでは硬くて食べられませんがお酒に漬けてヤマナシ酒を作ることが出来ます。熟すと黄色くなって芳しい香りを発します。

ツツジ
レンゲツツジツツジは日本原産なので気候風土がもともと合っているせいか種類も多く野山にも数多く自生しています。鮮やかなオレンジ色のレンゲツツジは6月中旬から7月上旬くらいまで楽しめます。美しの森が有名ですが観音平や天女山にも群生があり、ちょっと散歩道から林に目を向けると木々の間にあちらこちらで咲いているのを見かけることが出来ます。
落葉性のミツバツツジは家々の庭やお寺などにあることが多く花期も短いのですが葉が出る前に花が咲くことと紫色がかった独特の花色がこの時期ひときわ目をひきます。
花が小ぶりでそこかしこに咲いている山ツツジはあまり注目されないのですが花期も長く春の賑わいを盛りたてる影の立役者でしょう。
ドウダンツツジもツツジの仲間ですがたいていは庭の垣根に植えているものと思っていませんか。ある時、山で群生に出会った時は驚きました。それも3〜4メートルもある巨木で顔を上げないと花が咲いていることに気が付きませんでした。白と赤の二種類がありどちらもびっしり花を付けているのに遠くからは葉っぱの陰で気がつかないのです。こんな感動も山を歩いてこそ出会えるのですね。

ハナモモ
ハナモモ最近ハナモモを見かけるようになりました。枝垂れの種類が多く花が美しいので庭に植える人が増えたのでしょう。小淵沢から蓼科方面に行く途中でどの家の庭にもハナモモが植えてあり、満開の時期にはまるで桃源郷を思わせる集落があります。まだ雪の残る八ヶ岳を背景に見るこの景色を見ると長生きしそうな気がしてきます。
桜で有名な武川の実相寺近くにも道路沿いや畑の中に赤やピンクや白など数種類のハナモモが植えられており桃のピンク一色とは又違った華やかさです。ちょうど満開の頃には南アルプスの残雪風景が額縁となり足元のスイセンやチューリップ、菜の花達が更に彩りを添え里山の春を飾ります。

フジ
フジの花も木々に絡み付いて頭の上のほうで咲いていることが多く見落としがちですが折れ重なるように咲いていると圧巻です。関東に自生しているノダフジのツルは右巻きで近畿以西に自生するヤマフジは左巻きとか。花期が長いので夏近くまで楽しめます。

花暦、春の便り

カントリーママ「バラが好き」
花はどれも好きですが、一つあげれば独特の温かさ華やかさはまさにバラです。大輪からミニバラ、地植え、鉢物、切り花、ドライフラワー、ポプリ等々多用に楽しめます。さらに永く楽しむ為、最近はプリザーブドフラワー「保存された花」に凝っています。
お金を掛けた贅沢ではなく、1本の花でも工夫をして毎日の生活のなかにテーマを作りイメージし癒しを演出して行きたいと思います。

シェムニの庭から
暖かくなるとオーナー手作りの花車にビオラやパンジーが彩り、春がやってきます。昨年夏にエゴの木の下に植えた沢山のインパチェンス。花が終わり種をつけると、我が家の子供達は種の入った実を軽く触れてパチン!と弾けた実がくるりとカールするのが楽しくて楽しくて。今年はその沢山のこぼれ種たちが花を咲かせてくれるのを楽しみにしているところです。

ボタンダウンのちっちゃなお話
ペンションを始めた頃、庭にブルーベリーの苗木を植えました。でもその頃いたウサギのポポがかじってしまって地上部分はほとんど無い状態でした。放し飼いだった彼はパンと牛乳をもらうため朝ドアを開けるとすぐどこからかやってきました。そんな彼がいなくなってブルーベリーは成長し、花や実をつけるようになりました。

森と風と音楽と・・、八ヶ岳高原こぶちさわ音楽祭

1998年から始まった「こぶちさわ音楽祭」は、今年9回目を迎えます。このような小さな町が中心となった音楽祭がこれだけ続いてきたのは少ないのではないか、と町民としてちょっと鼻が高いです。今回、その中心メンバーの1人である仲間の月下草舎さんがライブ100回を迎えるということもあり、音楽祭の歴史やこれからのことについて実行委員事務局の中森謹重さんに書いていただきました。この音楽祭が小淵沢から北杜市に広がり大きく育って欲しいと思います。
 
発展的継続をめざす
池辺晋一郎2006年の今年、9回目を迎える「こぶちさわ音楽祭」は、昨年池辺晋一郎作曲:合唱オペラ「ごんきつね」を池辺晋一郎自身の指揮で上演に成功して注目されていますが、同時に小淵沢町と北杜市との合併という新しい状況の中で今後の動向に関心が寄せられています。「こぶちさわ音楽祭」は、1998年から小淵沢町主催のもとに開催されてきましたが、その運営は、地元に在住する音楽愛好家が自主的に組織した実行委員会にまかされてきました。音楽のコンセプトは、(1)高原の町小淵沢の森と風の中で聴くにふさわしい豊かな音楽で構成する。(2)子供たちをふくめて地元の人たちが、聴くだけでなく参加して楽しめるコンサートをめざす。(3)小淵沢を訪れた人たちと地元の人たちが音楽を通じて交流できる場をつくる。(4)「音楽のまち小淵沢」のイメージを育て広める。の4項目を掲げてきました。今年は、引き続き「八ヶ岳高原こぶちさわ音楽祭2006」として、メインコンサートを7月15日に池辺晋一郎「愉快な音楽室」、10月20日小野リサ「森と風とボサノバと…」。参加コンサートは5月「山下洋輔2DAYS」(月下草舎)などを順次開催する予定です。しかし、実行委員会としては、音楽祭をいつまでも小淵沢町に閉じ込めておくのは本意ではありません。北杜市の皆さんと地域に根ざした新しい音楽の創造活動、たとえば合唱組曲「八ヶ岳」の制作にとりくみ、その中で「こぶちさわ音楽祭」の発展形態を一緒に考えていくことができればと考えています。いずれにしても、地元の人たちも、この地を訪れた人たちも、みんなが気軽に聴いて楽しめる、そんな音楽祭に発展させ「教育・文化に輝く杜づくり」に貢献できるようにしたいと願っています。(中森 謹重)

Jazz格闘家 山下洋輔来る!

山下洋輔小淵沢ペンション振興会の月下草舎・笹沼さん夫妻が1991年のペンション開業以来続けてきたライブが今年100回を突破。その記念に日本ジャズ界の頂点で活躍する山下洋輔さんを招いて、5月20日と21日の両日月下草舎ジャズライブ100回突破記念コンサートを開催します。両日とも1部は山下洋輔ピアノソロ、2部は20日山下洋輔&竹内直(テナーサックス他)、21日山下洋輔&太田惠資(ヴァイオリン)という構成です。(開演は午後7時、チャージ5000円)
 笹沼さんは20代の頃新宿のピットインなどに足しげく通いつめ「いつか、ライブハウスのようなことができたら・・・」と思っていたそうです。その頃「山下洋輔さんのライブを聞き、そのスサマジイ演奏に受けた衝撃を今もはっきりと覚えている」と感慨深げです。「第一回目のライブには元岡一英(P)米木康志(B)のデュオを開催。はたしてこの小さな小淵沢という地でどのくらいのジャズファンが集まるか予測不可能な状態で出発。細々と続けるうち、こぶちさわ音楽祭も始まって徐々にファンも増え、オープン10周年記念として日野皓正グループを呼ぶという『暴挙』も」と歩みを語ってくれます。まだあまり知られていない若いミュージシャンたちのコンサートも数多く開催し、「育てる」という役割も担ってきました。気がつけば100回になっていた、というのが実感とのことです。
山下洋輔ライブを小淵沢の月下草舎で、という10年越しの思いを実現させた笹沼さんはすごい!私たちからも 大きな拍手を送りたいです。
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イベントガイド

ポレポレ桃の里ウォーク 4月16日(日) 参加費 500円

月下草舎ライブ
・中本マリ・バースデイライヴ  3月25日(土) 開演 19:00 5000円
・中島明子ピアノトリオ 4月22日(土) 開演 19:00 3000円
 月下草舎(36-4801)

ハンク佐々木カントリーライブ  4月22日(土) 開演 19:00 3000円
 ケイト(36-5505)

おつきゆきえさん朗読会
・宮沢賢治朗読  6月24日(土) 19:30より  たん歩゚歩゚(36-4343)
・おとなのための絵本の会  6月25日(日) 10:30より 風 路(36-3826)
 両日とも、1500円

厨房から

料理・畑仕事・結婚 頑張ります! 泉園(田中秀知)
小淵沢でもペンションとはちょっとイメージの異なる宿を、駅の直ぐ北側、畑の中で始めてから7年がすぎようとしています。冬場のこの時期、毎年恒例の味噌炊き、漬の仕込みも一段落し、たまに忙しい日、と言っても宿泊のお客様ではなく、地元のお客様(食事のみ)や法事のお客様が多いのですが、そういう時には、父・母・私の三人では人手が足りず妹や隣のおばあちゃんが手伝いに来てくれます。そんな時よく話題にのぼるのが私の結婚についてで勝手に盛り上がっています。とは言っても私もすでに43才。嫁さん募集中の身としてはそれなりの努力を始めなければ(禁煙・減量等)と考えることもしばしば。しかし縁もなければその気もない?わけではないのですが、今を楽しく(金はありませんが)生きる私には当分ありそうには思えません。ということで今年は老いていく父母の負担を少しでも軽くできるよう料理や畑仕事に精を出していきたいと考えている今日この頃であります。
泉園のホームページ

編集後記

雪の少なかった1月、2月。風のたよりの総仕上げの日、思いがけなく窓の外は雪景色。スタッフのひと言「シジュウカラは雪景色に合うね」今年はどこのペンションでも訪れる鳥が少なかったと聞いています。山の中に食べ物があったからだといいのですが。
3月15日付で小淵沢は北巨摩郡から北杜市に変わります。 (リ)  

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